在留資格「家族滞在」の子供は日本の学校に通わせるべき？
iidatakahisa家族滞在で日本に滞在している子供については、日本の小・中・高校を卒業することによって「特定活動」又は「定住者」の在留資格へ変更することが可能な場合があります。
家族滞在の在留資格はフルタイムの仕事をすることができません。「資格外活動許可」を取得することによって、週２８時間まではアルバイトやパートを行うことができますが、正社員として働くことはできないのです。
親と一緒に生活するため家族滞在のビザを取得して子供を本国から呼び寄せるのはとても多いケースですが、子供が成長し大人になったときも在留資格が家族滞在のままでは正社員になれないので困ってしまいます。
そこで、ある程度の条件をクリアした子供なら家族滞在から特定活動又は定住者に在留資格を変更することができる制度があります。特定活動なら風俗営業を除く仕事に従事することができます。また定住者なら就業制限はありません。
◆小学校までに来日する
日本で生まれた子又は小学校までに来日した子が、日本の小・中・高校を卒業して、就職内定をゲットすると定住者の在留資格に変更することができます。
◆日本の高校を卒業する
ケース１
１７歳までに来日 ⇒ 中学校に入学 ⇒ 高校に進学 ⇒ 卒業 ⇒ 就職内定 ⇒ 特定活動へ変更可能
ケース２
１７歳までに来日 ⇒ 高校に途中入学 ⇒ 卒業 ⇒ 日本語能力試験N２合格 ⇒ 就職内定 ⇒ 特定活動へ変更可能
日本の高校であれば、公立校、私立校、通信制を問わず認められます。インターナショナルスクールについては文部科学省の認定を受けている必要があるので要注意です。
◆入試の無い公立中学に入学して高校進学を目指そう
住んでいる地域の教育委員会に相談して、受け入れてくれる学校を探しましょう。おすすめは中学校に入学してから高校進学を目指すルートです。高校と違って入学試験が無いため入学が容易ですし、中学校で日本語を学びながら高校進学に備えることができるからです。中学卒業後に高校へ進学、その後無事に高校を卒業した場合、就職内定を得ると特定活動に変更することが可能になります。
高校に途中から入学した場合は、高校卒業と就職内定だけでは特定活動に変更できません。日本語能力試験N２に合格する必要があります。N２は５段階ある日本語能力試験の中で上から２番目の難易度です。N２の試験に合格するにはビジネスレベルの日本語能力が必要なので、決して低いハードルとは言えません。
◆子供の将来を見据えて進学先を選びましょう
将来、日本を離れて帰国するなら「家族滞在」でも問題はないかもしれませんが、日本で就職してずっと生活したいなら「特定活動」や「定住者」の在留資格を取りたいものです。そのためにも、子供の進学先は慎重に決めるのが良いでしょう。入管のHPでは様々な情報が公開されていますので、チェックしてみることをおすすめします。
弊所では在留資格の変更だけでなく、更新や永住申請、帰化申請など幅広く対応しております。ぜひお気軽にご相談ください。
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